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理事長メッセージ

温故知新(古きをたずねて新しきを知る)

先人の思い

 世の中には、「歴史」を忘れ、「過去」を否定し己の主張のみを強弁する人がいる。もってのほかと思う。「過去」があって「現在」があり「現在」があって「未来」があるのである。「狭間(はざま)」にある我々はよほど心すべきであろう。

「継続性」と「多様性」

 (一社)日本科学機器協会の「会員実態調査報告書(本年3月)」によると、会員企業の創業年では「昭和20年代が19.7%で最も高く、以下30年代(17%)、40年代(15.3%)」と続くという。一方、来年は明治150年という。これを記念して政府の肝(きも)いりで各種記念イベントが催される由。折しも行政からの依頼もあり「医療機器製販業」で明治年間、或いはそれ以前からの創業企業を調べると確かに十指に余る。これぞまさに「継続は力なり」。先達からのDNAを守り、夫々の時代を反映して「ヒト・モノ・カネ」を調達して次代につなげた先人の知恵とも言えよう。
 他方「多様性」である。2014年11月に改正薬事法が施行され、「薬機法(医薬品や医療機器等の安全性の確保、医療機器の特性を踏まえた規制の構築、再生医療等製品の特性を踏まえた規制の構築の3本柱)を旨としている」。これは「大改正」である。再生医療などイノベーション推進に当たっても「医薬品」と「医療機器」は車の両輪で、むしろ「融合」の時代ともいえよう。公正規約にあっても、昨今は一部医療機器を扱う様になった調剤薬局も医療機関と同様に解釈されるようになった。まさに「継続性(Sustainability)」と「多様性(Diversity)」の理解なくして現代のリーダーとは言えない。

歴史創生に当る現代リーダーの責務

 その基本4条件は、①ビジョンと方向性の確認 ②短・中・長期にわたる具体的方策の提示 ③確信をもった決断 ④説明責任のもたらすモティベーション・アップ―であり、これらの実行にはトップダウンとボトムアップの同時併用は不可欠である。要は、優れたリーダーたる者の具備すべきは抜きんでた見識に基づく「ビジョン」とそれに基づく「実行力」、そして下から慕(した)われる「人望・人徳」と信ずる。

―以上―

一般社団法人 日本医療機器工業会

理事長 松本 謙一