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理事長メッセージ

年の初めに想うこと
「対極」の時代に備えるべき今こそ
― あらためて「利他・協調・ゆとり」 ―

新年明けましておめでとうございます

<年賀状と喪中はがき>

 年の暮を迎えると、何時からともなく「喪中はがき」が送られてきます。今は亡きあの人、この方の「姿・しょ」が目に浮かんでは消えます。そして年が明けると、多勢の方々から「賀状」を頂き、一々お返し出来ぬ身を恥じ入ります。一方、同時に昨今頂く「賀状」には、文末に「勝手ながら、時節柄、明年からはこうした御挨拶状は失礼させて頂きます」と書き添えられているのを見かけると、「近年の極力、無駄を省くという風潮の一端かな」とも思い、「淋しくもあり、淋しくもなし」といった心境になります。

 

<「対極」の時代に備えて>

 昨今のニュース・報道を目にし、耳にしていると、今どき、否、これから暫くの時代はまさに政治的には「アンチ・グローバル」、経済的には「グローバル」の視点をもって対処していかなければならないのかな−−− とも思います。例をあげる迄もありませんが、アメリカ国内での2大政党による国民の分断、ロシアのウクライナ侵攻、台湾問題をも巻き込む米中間対立−−− 等々、お世辞にも「グローバルな平和な世界」とは言えません。一方で少子高齢化の進む日本にとっては「半導体」など部材1つをとっても経済的には「グローバライズ」なくして「安定供給」を旨とする医療機器産業の先行きは不透明です。

<GS1バーコード>

 「compliance」とは辞書を引いても「要求・命令に従うこと」と出てきます。何も「金銭的不正」のみに非ず、「医療機器の3原則」たる「信頼性・安全性・有効性」に反せぬこと。従って昨年12月1日から施行された「医療分野における製品へのバーコード表示義務化」に反することは出来ません。此の度、1月中旬からの訪欧の徒次、オランダの「GS1」本部を訪ね、欧米におけるその意味合いを更に強く感じた次第です。

<3つの「心」>

 こうした時代への対応を3つの「心」で表わすと ①「利他」の心 ②「協調(=協業)」の心 ③「ユーモア」の心=「心のゆとり」かと思います。

―以上―

一般社団法人 日本医療機器工業会

理事長 松本 謙一