日医工ビジョン


1.統計資料の充実による発言力の強化

日本の医療機器市場のデータは、そのほとんどが厚労省の発表するものであり、業界独自の視点で調査されたデータはほとんどないのが現状である。行政や社会に対する発言力強化のため、日医工独自の統計調査を早急に実施する。

2.マスメディアへの積極的情報発信

医療機器に関する報道は医薬品に較べて少なく、さらに医療機器の有用性よりもネガティブな情報が印象に残るため、医療機器の存在感は未だ小さい。社会からの医療機器への理解、支持を得るための積極的な情報発信を行う

3.医療機器事故被害救済制度の創設

医療機器が関係する健康被害事案には、機器そのものの瑕疵や不具合のほかに、使用者による誤使用が原因となるものが多く、救済制度の成立を阻んできた。医療機器業界自らが医療機器の使用に伴う健康被害救済制度を設立することで、患者安全を最優先する姿勢を社会に示しアピールしていく。

4.事業協同組合による各種事業の立ち上げ

高度に複雑化した現代医療に対応するためには、中小企業やベンチャー企業の技術を活用し、各社のアイディンティティを保持しながら競争力を強化しなければならない。その実現のため事業協同組合の積極的な活用を行っていく。

5.医療現場のニーズ、アイデア収集のための仕組みの導入

医療機器の改良・改善は臨床の場で見出される場合が多く、医療者、医療機器業界の双方が、ニーズ、アイデアを同時に出しあえる機会を必要とする。技術発想ではなく、マーケット発想を基本に置くことより、日医工に医療現場からの改良情報が収集できる仕組みの導入を検討する。

6.技術相互利用事業の立ち上げ

会員の保有する技術の相互公開は、知的所有権の秘密保持の問題もあり、公開性の高い手法を用いることは困難あるが、一般社団法人化された日医工において「技術相互利用事業」を立ち上げることを検討したい。実現するには、秘密保持や公平性において会員から信頼されるスキームの構築が鍵となろう。

7.グリーン医療機器(環境対応型医療機器)の導入促進

世界的な地球環境保全への関心が高まっている中で、病院・医療施設におけるCO2排出削減も、今後重要な課題となる。それに伴い、CO2排出削減に寄与する医療機器の促進導入に関する助成措置等の検討を行政に要請したい。

8.中小企業の輸出振興策

将来にわたり医療市場の拡大が見込まれるアジア各国への輸出振興は、ベーシックな医療機器の開発と供給を担っている日医工会員にとって重要な課題である。海外展示会における「ジャパンブース」の出展やCEマークの取得支援など、行政からの積極的な支援策を要望する。

9.全ての医療機器に「使用期限」あるいは「使用可能期限」を設定

医療機器に一定の使用期限を設け、医療安全の確保を図るのは必須の課題である。また、医療機器に適正なライフサイクルが実現されない現状は、企業側の開発・改良・改善意欲を削ぐ結果にもつながる。早急に医療機器の使用期限を設定することを提案する。

10.企業規模別審査料体系の導入

現在、医薬品医療機器総合機構(PMDA)での医療機器承認の審査料や申請手数料は、全ての企業で一律である。医療機器業界はその多数が中小企業であり、審査料は経営上の大きな負担となっている。医療機器の安定供給、ベンチャー企業育成のためにも企業規模別の料金体系の導入を提案する。

11.審査制度の改善是正

海外の制度と国内規制要求の格差は、申請・審査において国内外メーカー双方に過大な負担を生じさせている。米国やEUの制度を積極的に取り入れながら、早急に「医療機器の国際相互認証」を視野に入れた制度改正にアクションを起こすことを提案する。

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