理事長ブログ


一般社団法人 日本医療機器工業会理事長 松本 謙一

〈40周年〉

一般社団法人 日本医療機器工業会理事長 松本 謙一

 今年わが日医工は創立40周年を迎える。かつて日経新聞は「企業30年周期説=如何なる企業・組織も30年たったら『何か』を刷新しないと先はない」と唱えた。同感である。では40年たったら我々は何をもって「motivation up」すべきか?

〈時流語に想う〉

昨年の「流行語・大賞」は「おもてなし」「いつやるの?今でしょ!」等であった。しかしビジネスともなれば悠長な事は言っていられない。ひと頃は「Think locally, Act globally」等とも言ったが「内向き思考」ではもう駄目。さりとて近着の日経ビジネス誌の如く「Made in Japan」から「Made with Japan」へと唱えてみても「製造」だけではない。今や「Think and Act glocally(思考も行動もグローバルな中にローカルな視野も入れて)」でなければ通用しない。

〈「イノベーション」を哲学する〉

新年早々、来日されたオランダのホーム・ドクターの「安楽死」論には考えさせられた。同行された旧知のシャボットあかね女史の玉稿「安楽死を選ぶ/オランダ・「よき死」の探検家たち(日本評論社)」にも啓発された。しかし中でも「1960年代は医療技術が飛躍的な進歩をとげ高齢者人口が増え、過剰な医療が社会的テーマとなり、長生きは長期の苦痛を伴う疾病ともつき合わざるを得なくなった」なる一文は、昨今の「医療イノベーション」の対極の「あるべき姿」を考えておかないと将来、何が起るか?これぞ「哲学」である。

〈「おみくじ」の効用〉

毎年、元旦に5つの寺社に初詣でへ行き、おみくじを引く。今年は4つの「大吉」1つの「小吉」。紙には「大吉」は、もう頂点ゆえ努力を続けぬと「駄目」、「小吉」は努力を続ければ「更に上に」とあった。納得。圧巻は芝の愛宕神社の「達磨(だるま)みくじ」。写真の2つのうち「笑顔」の方が「大吉」。どちらがどちら?

だるま

愛宕神社の「達磨(だるま)みくじ」
――どちらの顔つきが「大吉」?――

以上

2014/1/1

 

イノベーションと医療経済

アベノミクスには基本的に賛同する。それは「第一・第二」の矢で何はともあれ先ず世の中の気分を明るくした事からも言える。しかし「第三」の矢の成長戦略の中に単純に医療機器産業を入れていいものかには些かの疑念を抱くものである。何故か?「世界に誇れる日本発の画期的創薬や医療機器の開発」いわゆる「医療イノベーション」は誰もが待望するところであろうし、又、ips細胞を活用した再生医療なども着々と成果をあげつつある。

ところが、ひとたび「費用負担」に目を転じるとどうだろうか。ただでさへ、数年後には日本の医療費の総額が40兆円を超えるのは確実といわれる。「保険診療」と「自由診療」を組み合わせた「混合診療」の採否はまだ判らない。現状では「Innovation」と「Gennovation = 一般的革新 = 造語」との分類・組合せが医療経済の視点からは不可欠であり、「医療経済」の視点をそらしては、まだ「成長戦略」の議論は出来ない。

以上

2013/7/16

 

〈アベノミクス〉

何やかやと言われながらも「円安・株高」に象徴される如く「アベノミクス」がともすれば暗くなりがちであった日本を明るくした効果は否めまい。勿論「聖域」論議は今後多々あるにせよ、懸案の「TPP」にも参加表明をした。為政者の覚悟が問われる「リーダーシップ」の一端を垣間(かいま)見た気がするし、我が日本国の為にも「幸先(さいさき)の良さ」を祈る。ちなみに申し添えるが我が医療機器産業にとって「国際的相互認証への道」が開けるだけでも「TPP」のプラス効果は大きい。

〈ウーマノミクス〉

ゴールドマンサックス証券が女性と経済を重ねた造語「ウーマノミクス」を唱えて14年。「女性は日本経済の潜在力」とした政策が日本でも漸く実りだすのであろうか。

〈ヒューマノミクス〉

近年、小生自身、あちらこちらの発展途上国を訪れる機会は多い。都度、当事国の官民幹部から寄せられる「今後の日本に期待したい協力」の上位にはいつも「人材育成」の語が並ぶ。その為の「留学生の招聘(しょうへい)」「現地での技術教育センター(言語やハイテクのみならず『匠(たくみ)』の技までも対象に)」等々、方法論は幾らでもあろう。要はそれらによって双方の若者がベンチャー企業にチャレンジする気が噴き出すかも知れない。これらがODA等とも相呼応して生み出す「相乗効果」を「ヒューマノミクス効果」と言わずして何と呼ぼう。

以上

2013/3/21

 

「ゾンビ」にだけはなりたくない!!

昨今「中小企業金融支援(開発支援)制度」とか、良くも悪くも「中小企業」なる表現が目につく。勿論、現在の日本には260万社からの法人があり、その大半は中小企業ゆえ政府が助けるのは当然である。しかしその一方で「『ゾンビ』迄も、のうのうとさせて公的資金の名の下に税金をつぎ込むのは良くない!」という正論が沸き立っている事も直視すべきである。

「ゾンビ(zombie)」とは、経営者の無気力、無能力等により経営が破綻しているのに銀行等の支援により倒産しない問題企業をいう。

果して本業界に「中小企業」の美名の下に「ゾンビ」は真に存在していないのであろうか。

以上

2012/10/31

 

盛夏に想ったことごと

<必須3条件>

激動の現代に生きる個人、企業人、業界人として「人材育成」「大局観」 「胆力(たんりょく)」の3条件は不可欠であろう。

<明るい未来を目指す3要件>

  1. 「医療機器産業振興法」の実現に向けて:
    医療機器独自の「安全」を推進する医療機器法の次は、グローバル社会での「製品開発」「市場開発」に向けての医療機器産業振興法の実現である。
  2. バランスのとれた「医療イノベーション戦略の遂行」:
    画期的な「新」医療技術のみならず「改善・改良」品にも「後発品」にも目配りの要あり。又、医療費高騰の要因の1つといわれる「医療技術の進歩」には更なる「費用対効果」の研究が望まれる。
  3. 「トータル・ソリューション」に向けて:
    「医療のIT化」などの促進にも「企業連合」が不可欠となってこよう。

以上

2012/08/30